生姜焼きが固くなるのはなぜ?マヨネーズや片栗粉でお店のように柔らかく!

お店で食べた生姜焼き美味しかったな~と思い、また食べたくなって家で作ってみたら「あれ、なんか違う、豚肉が固い・・・」なんて経験ありませんか?

タレがからんで柔らかくてジューシーなお肉をイメージしていたのに、そんな生姜焼きを家でも作りたい!

そこで今回は、生姜焼きが固くなる原因はなぜか?また、お店のように仕上がりを柔らかくするにはどんな方法があるのかをご紹介します。

生姜焼きだけでなく肉野菜炒めなどにも活用できるテクニックなので覚えておくと役立ちますよ。

生姜焼きが固くなるのはなぜ?

豚肉が固くなってしまうのには3つの原因があります。

  • 加熱によるタンパク質の変性
  • 水分が失われている
  • タレに漬け込む

どういうことなのか一つひとつ見ていきましょう。

加熱によるタンパク質の変性

肉はタンパク質の塊と言われます。そのタンパク質は外的要因によって性質が変化させられます。これを変性といい、生姜焼きの場合は熱によって起こります。このとき、タンパク質は構造が崩れ縮んで密集しくっつき合い固まるといいます。

特に60℃~75℃付近で急激に肉の固さが増すことがわかっています。そのため、火が通りやすい薄切り肉を高温のフライパンで焼きつける生姜焼きはこのタンパク質変性で肉を固くするおそれがあります。

水分が失われる

上で説明したように加熱によるタンパク質変性で肉は縮みます。その縮みにともなって肉内部の水分や脂肪(肉汁)は外に押し出されます。水分が多く失われるほど肉は固くなります。

加熱後に肉に水分がどれだけ保たれているかは、焼き上がりの柔らかさを大きく左右します。水分があればジューシーで柔らかに、逆に水分がなければパサつき固くなるといった具合です。

タレに漬け込む

肉をあらかじめタレに漬け込んでしまうことも固くする原因となります。生姜焼きというと醤油ダレに漬け込んで味を染み込ませるというイメージがあります。

しかし、醤油など塩分を含むタレに肉を漬け込むと、浸透圧によって肉の水分が外に引っ張り出されてしまうのです。こうなるともともと水分が少ない肉を焼くことになるので、固くパサつく可能性は高まります。

このように熱によるタンパク質の性質変化と、水分の流出が生姜焼きを固くする原因となります。

ですから、ここをケアせずになんとなく肉を焼いてしまうと固くなる可能性が大ということです。
そこで次のトピックでは簡単な調理テクニックでお肉を柔らかく仕上げる方法をご紹介します。

生姜焼きを柔らかくする方法

豚肉を柔らかく仕上げるにもいろいろな方法がありますが、ここでは焼くまえの下処理に片栗粉やマヨネーズを使う方法、それから焼き方で柔らかさをキープする方法を紹介します。

※生焼けを避けるためにも肉は焼く前に常温にもどしておきます。

片栗粉と小麦粉で柔らかく

一度使えばもう欠かせない存在に!

片栗粉や小麦粉を豚肉にまぶすことで柔らかく仕上げることができます。それはどうしてなのか?

理由は、片栗粉や小麦粉で肉の表面をコーティングしてあげることで、焼いたときの水分の流出をガードし肉に留まらせることができるから。また、高温なフライパンに肉が直に触れないのでじっくりと火が入ります。粉アリとナシではハッキリと柔らかさの違いがわかります。

片栗粉、小麦粉どちらを使っても効果があります。片栗粉は仕上げにタレと合わせたときにトロミがつきやすいです。

また、肉に酒を吸わせて(これも肉を柔らかくする効果がある)から粉も揉み込むような場合は、片栗粉のほうが水分を吸ってもサラッとしていて扱いやすくおすすめです。小麦粉はネッチョリと扱いづらい印象。

バットに肉を広げて粉を振りかけるような場合は特に扱いやすさに差はないですが、タイミングとしては焼く直前にします。時間がたつと粉が水分を吸ってベタつきやすくなります。肉全体にまんべんなく粉をまぶして肉汁の漏れを防ぎましょう。

マヨネーズで柔らかく

肉にマヨネーズを揉み込んでおくことで焼き上がりをしっとりと柔らかくすることができます。

この理由は、マヨネーズが肉に染み込み、さらに表面をコーティングすることで、焼いても肉汁を逃さずに閉じ込めるからと考えられています。特にクリーム状に乳化していることが柔らかジューシー効果を高めているそうです。

また、材料である酢にもタンパク質を分解し肉を柔らかくする働きがあるので、ダブルの効果が期待できるマヨネーズは生姜焼きを柔らかく仕上げるにはもってこい。

マヨネーズの量は、肉100gに小さじ2~大さじ1くらいで足ります。そして、揉み込んだら10分くらい漬けて染み込ませます。

あとは、そのまま焼いてもいいですし、さらに片栗粉や小麦粉をまぶして焼いてもOK。

 

マヨネーズを揉み込むことで味に美味しいコクもプラスされるのも嬉しいポイントです。

食べるときにマヨネーズをかける人もいますが、実は先に揉み込んでおくことでも生姜焼きを柔らかく美味しくすることができる調味料だったんです。

焼き方で柔らかく

生姜焼きを柔らかく焼き上げるポイントは点火タイミングと火加減!

高温に熱したフライパンに肉を乗せるとタンパク質の変性が急激に進み、縮んで固くなってしまいます。すると肉汁も流れ出てパサつきます。これを防ぐには、冷たいフライパンに肉を並べそれから火をつけます。

こうすることでタンパク質の変性がある程度抑えられ縮みがやわらぎます。その分肉汁もキープされます。

また、温度が上がりすぎないように火加減は弱中火~中火で焼きます。

●味付けは最後に!
肉の両面を焼いて火が通ったらいったんフライパンから取り出します。フライパンに合わせ調味料を入れ一度沸かしたら肉を戻し入れて絡めれば完成です。

この方法でお店に匹敵するほどの生姜焼きを焼き上げてください!

紹介した方法はどれも、豚肉だけではなく固くなりがちな鶏むね肉などにも有効なテクニックなのでいろいろな場面で活用できます。

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