なめたけにお酢をなぜ入れる？その理由を追いかけた！

きのこは一年中スーパーに並んでいますが、それでも秋になると無性に食べたくなったりします。そのなかでも今回はエノキ、それもなめたけにスポットを当てていきます。

エノキというとどんな食べ方を思いつきますか？バターしょう油でソテーしたり、寄せ鍋に入れたり、ホイル焼きなんかもたまらないですね。そして朝食の定番といえば瓶詰めのなめたけに大根おろしの組み合わせではないでしょうか。

なめたけは市販品を買うのが一般的ですが、実は簡単に家で手作りすることもできるんです。

数あるなめたけレシピの材料には、お酢が含まれていることがしばしばあります。これまでなめたけに酸味を感じたことはないけれど、なぜお酢を入れるのか？そんな疑問をリサーチしてみました。

なめたけにお酢をなぜ入れる？どんな役割がある？

市販の瓶詰めなめたけを食べてもお酢を感じないがレシピに記載されているのはなぜなのか・・・？

なめたけに酢を入れるのはなぜ？

その理由は、お酢を入れることで市販の瓶詰めなめたけの味にグッと近づけることができるから！

ではなぜお酢であの味に迫ることができるのか？それは、意外にも市販品のなめたけにもお酢が使われいるからなんです。原材料名を確認すると酢が記載されている商品が多くあります。とくに米酢を使用している商品が多い印象。

調べた限りでは酢の表記がなくても酸味料やクエン酸など酸味が加えられているものがほとんどでした。

お酢にどんな効果役割があるのか？

では、なぜ市販品には酢が使われているのか？お酢の持つ特徴効果を踏まえて考えてみます。

まずひとつに、お酢は殺菌力や防腐効果を持つので品質保持、保存性を高めるために加えられていると考えられます。

次に、味をまろやかにするため。お酢というとツンとした香りや口いっぱいに広がるスッパさがまず浮かびますが、調味の効果として塩味を際立たせる、臭みを取る、甘味や旨味を加える、味をまろやかにするといったこともあげられます。

上手に使えればこれまでの酸味を加えるだけの調味料からさまざまな可能性を秘めた調味料に大変身します。

瓶詰めなめたけの味は偶然の産物？

これも勝手な想像ですが、当初は防腐効果を狙って酢を加えたら、たまたま味がまろやかになり食べやすく美味しくなったということではないでしょうか。（そんなことはない！と製造者の方に怒られそうですが）

エノキはきのこ特有の匂いがあるので、しょう油で甘辛く煮るだけでは少しクセが感じられたりします。そこに酢を入れることで臭みやえぐみが抑えられ、ほのかに甘くまろやかに仕上がると考えられます。

上でも書いたように米酢を使った製品が多いのですが、米酢は甘味とまろやかさを特徴にもつお酢です。なのでなめたけ作りにはぴったりなのかもしれません。お米が原料で酢飯にも使われる米酢はごはんとの相性は言わずもがな、ごはんのおとものなめたけをこだわって作りたいなら米酢を使ってみてはいかがでしょうか！

 

手作りなめたけレシピ

慣れ親しんだあの瓶詰めなめたけの味を再現するにはお酢が不可欠！ということでお酢ありレシピを簡単にご紹介します。

お酢の分量は他調味料よりも少なくまさに隠し味といったところ。お酢を加える前後で味を確認してみてください。入れるとスッキリしてそれでいて華やかでまろやかになることがわかると思います。

このレシピをベースにあなたの理想のなめたけを追求するのもいいのではないでしょうか。さらに出汁を加えると香りも旨味も高まりますよ。

なめたけの冷蔵･冷凍保存と日持ち

手作りしたなめたけは、清潔な保存容器に入れ冷ましてから冷蔵庫に移します。日持ちは4~5日程度。また、冷凍保存もできます。容器や保存袋に入れて冷凍庫で1ヶ月ほど持ちます。

冷凍保存もできますが、えのきはなめ茸にすると量が減るし美味しくてあっという間に食べきってしまいますね。

 

自衛隊御用達のなめ茸がある？

ちなみに市販品のなかには自衛隊御用達というなめたけがあります。かつて自衛隊から「スタミナの付くご飯のお供なはいか？」との要請があり、そこから商品開発されたそうです。その名も「スタミナ1番」。

ニンニクと唐辛子が効いたパンチのある味で男女ともに人気、テレビでも紹介され話題になりました。とにかく気合を入れたい！なんてときにあると心強い味方になってくれそうです。

ここまで「なぜなめ茸に酢が入っているのか？」について書いてきましたが、スタミナ1番にも酸味料が使われいています。手作りにせよ瓶詰め商品にせよ、これからもなめ茸でお腹いっぱいご飯を食べてください！